小論文上達~合格への道

小論文の上達から、試験の合格へ。教員採用試験にも対応

教採の予備校の良し悪し②小論文篇

◎前提として、教採の予備校を卒業した人からかなりたくさんの話を聞いて、書きます。


予備校はとにかく情報をもっている。データは凄まじい。


ただ、近年 学習指導要領の改訂も含めた変更から、そのデータが必ず役立つとは限らない。


その目利きは自分次第である。


例えば、東京都の小論文はここ数年で変わった。


かなり設定が細かくなった。それをふまえて書かないと、点数にならない。


実際に元採点者から話を聞いた。

「どこかに缶詰になって、採点する。」

「誤字脱字はもちろん、絶対的な基準がある。それがないと、とても採点が終わらない。」

「東京都の小論文が変わったのは、採点をしやすくするためだ。」


設定が細かい、ということはそれに沿って書いてね〜ということだ。


大手の教採の予備校だと、大人数を集めてその場で時間の限り書かせる。


提出できる人は、その場で出す。


間に合わない人は、後日になる。


次の講義で、講師から寸評をもらって、添削を読む。


という流れだ。


講師はかなりの人数を担当するため、添削に限界がある。


また、大きなポイントは、


予備校の講師は教採を受験しない

(したことがない)


である。


これは大きい。


データや経験だけで指導するため、独りよがりになりやすい。これは致命的だ。


だから、現在 学校現場にいる方は、管理職にお願いする方が良い。例え、管理職が忙しくても、だ。


面接と同じで、管理職が小論文も採点する。しかも、管理職は常に最新の教育現場に関する情報を入れている(入れなくてはならない)。そのため、内容が古い、ズレている、という指摘がしやすい。


これは予備校にはできない。


とにかく予備校は大雑把になりやすい。大人数をかかえているからだ。


また、添削も回数制限がある。それを超えると、追加料金を取られる。


通信教育の小論文添削もある。そちらは何回か添削すると、だいたい最後は良い点数をくれて、あとは本番で頑張って、と「上手く書けてなくても」褒めて添削を終えようとする傾向にある。


まとめると、


・最新の教育情報を必ず調べて書く

・予備校の講師は教採のデータから添削するため、あてにならないこともある。

・大人数の中から添削されるため、自分が納得できる文章になるかは、その人しだい


学校現場につてがない人は、とにかく探した方が賢明かもしれない。

教採の予備校の良し悪し①

そろそろ教採の予備校について書きたい。


前提として、


・予備校を卒業して、合格した人

・予備校を卒業したけど、不合格だった人


から、直接的に話を聞いて記事を書く。何人も話を聞いたので、信憑性は高い。


いずれにせよ、費用はかなり高いため、よく考えないと、あまりプラスにならず万人には勧めにくい。


◎こんな人にはオススメ

全く教採の勉強が手につかない

やる気が出ない

どうやって勉強したらよいか皆目わからない

効率良く勉強したい


特に教採が初めて、もしくは2〜3回不合格の人には一定の効果はある。


とにかく情報を予備校は持っているからだ。


◎こんな人にはあまり勧められない

講師として10年近く学校現場で勤めている

受験する自治体の情報を集めている

勉強する仲間がいる


特に、講師などで長年勤めている人は、大丈夫、力はある。ただ、それが最新の情報とズレているとマズイ。


しかし、一番は現場にいることだ。


面接練習は必ず管理職にお願いしよう。予備校の面接練習はあまり効果がない。なぜなら、試験本番の面接官は管理職だからだ。自治体によっては民間人、またはヴェテラン教諭、東京都だと主幹教諭が担当することもある。


従って、学校現場にいる方は、大いに職場の利点を利用しよう。


教員採用試験のテキストはどう使うべきなのか?

◎膨大な参考書…テキスト…コレクションになっていないだろうか

書店、amazon楽天…かなりの種類の参考書が毎年 発行される。それらを買うだけで安心していないだろうか。また、年々それらがたまってしまい、コレクションのようになっていないだろうか。

まず新しいものから購入すべきである。当然のことでしょ、と思った人は良い。ただ、なかには「お金がもったいないから、古本でいいや」「先輩、合格者からもらえばいいや」という人もいる。

 

それで結果的に合格できれば良いが、そういう人は参考書等を大事にしない傾向にある。

 

◎どのように参考書等を用いて勉強すべきか

先輩や合格者からもらった参考書は大事な箇所にマーカー等が引いてある。おお、ここか!と思って勉強する。ただ、それは自分で引いたものではないので、印象に残りにくい。

 

また、近年 情報がころころ更新される。ましてや新学習指導要領に向けて、対策を練らればならない。

 

新しい情報はネットで拾えばいいよ、と思っている人もいる。それをうまく活用してまとめられる能力があればそれでいい。しかし、それを読んだだけ、プリントアウトしただけ、では厳しい。

 

すると、すでに最新の情報をまとめてくれている参考書等がもっとも信頼がおけて効率も良い。

 

そう、効率なのだ。勉強は。

 

効率が良いと、頭にも入りやすく、モティヴェイションも保ちやすい。好循環である。

また、夏の採用試験まで愛用できるテキストは、試験会場まで持って行ってもいい。それだけで当日の安心感が違う。これだけ勉強したんだ、というお守り的なものになる。

 

教師を目指す人はいずれ「教える側」につくわけだから、この採用試験の勉強を通じて「自分ならどうやって、教えるか」と考えながら勉強すると良い。そう、教員採用試験の勉強内容だって「ほかの受験生にどうやって教えたらわかりやすいか」という視点が大事だ。

 

◎それではおすすめは?

万人にお勧めできるのは、雑誌タイプ、月刊タイプのものである。広く浅く、たまに深く…という感じだからだ。そして、大学、とくに教育系の大学へ行くと図書館で購読している場合が多く、必要なところをコピィしてもよい。裏技として覚えておくといいだろう。

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オススメの便覧

 今回はオススメの便覧を紹介する。

 

1.こちらは、写真が大きく非常に見やすい。初心者向けだと思う。

プレミアムカラー国語便覧

プレミアムカラー国語便覧

 

 

 2.こちらも定番である。1より詳しい。かつ見やすい。情報量としてはちょうどいいと思う。

クリアカラー国語便覧

クリアカラー国語便覧

 

 

 3.「原色」というだけ、さすがの色使いである。視覚資料として優良だと思う。

原色シグマ新国語便覧―ビジュアル資料 (シグマベスト)

原色シグマ新国語便覧―ビジュアル資料 (シグマベスト)

 

 

以上は写真が多いのに安くて情報量が多い。

 

こういう資料はケチらず購入しておきたい。

原稿用紙の使い方はここにこだわれ!

◎原稿用紙の使い方を確認しよう

原稿用紙…けっこういいかげん?というか確認せずに書き始めている人が多い。

えっ?と思った人は、再確認をした方が良い。内容はいいのに、誤字脱字や原稿用紙の使い方で減点になると非常にもったいない。

 

調べ方は今の時代たくさんあれども、高校時代の国語の授業で使った「便覧」がわかりやすい。カラーのやつね。

 

◎縦書き横書き?

ポイントはこれだ。縦書きと横書きで原稿用紙の使い方が変わる。特に数字である。縦書きなら漢数字、横書きなら算用数字にする。ただ、例外もある。

 

例「七五三」「三が日」

など、単語として成立しているものは、横書きでも漢数字にする。

 

自分の受験する媒体が、縦書きなのか横書きなのか、それをまず調べなくてはならない。過去問があればそれですぐに判明する。そのときについでに確認してほしいのは

 

「一行は何文字なのか」

 

ということだ。

◎1行で何文字?

これにこだわっている人は少ない。

 

練習すればするほど「一つの単語」「一つの文字」の勝負となってくる。これは自分のレヴェルが上がるとおのずとそうなる。そうなってない人は、まだまだ練習が足りない。

 

東京都教員採用試験だと、「1行35文字」である。ここ10年くらいそうであろうか。

たくさん練習すると、たくさんの内容を書きたくなる。しかし、文字の制限がある。そこで1行の文字数を無視して書いていると、本番と同じ文字数にした時に違和感を覚えるのだ。

 

例 1行35文字

 2行(70文字)で書いていた内容が

 1行20文字の原稿用紙だと、4行目に突入してしまう。

 

また、「」や句読点の使い方によっても変わる。原稿用紙の最後のマスには、

を入れることができる。すると、一文字もしくは二文字減ってしまう。

 

これは練習を重ねると気が付くことだ。そのときに調整できればいいが、放置すると本番で困ることになるので、練習から意識しておきたい。

今年の頭に頭に入れておくことは?

今年の頭に頭に入れておくことは?

ズバリ今年のトレンドは何か?である。

〔です、ます調、は書きにくいため、今回から、である調で行きます〕

 

小論文、とはいえ、必ず「その年に求められるもの」がある。

教員採用試験なら、絶対に「新学習指導要領」だ。それを知らずに書いても評価は低い。なぜなら「これから採用になる人」が知らなくてはならないこと、だからだ。

 

これは大学でも他の公務員試験でも同じであろう。

自分の書きたいこと、だけを書くのではなく、「相手(採用側、大学側)が何を求めているか」を考えて、そして想像して書かねばならない。

 

よく「過去問」ばかりをがむしゃらに解いたり、研究したりするひとがいる。それはそれで悪くない。ただ、それだと応用力がつかない。

過去問は二度と出ない。傾向をつかむことしかできない。さらには今年から傾向が変わるかもしれない。これは小論文に限らず、筆記試験にも言える。

 

東京都教員採用試験においては、数年の傾向を変えない、というスタンスがある。それはそれである。やはり「今年は何が求められているのか」を知らなくては、本当の力が付かない。ただ書いてもダメなのである。

 

ということで、それぞれの進む試験における「今年に求められる情報」を得るべきだ。

教員採用試験なら「新学習指導要領」

めんどうくさがらず、HPを観る、読む、資料を購入することをおすすめする。

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新学習指導要領を主体的につかむ―その構図とのりこえる道

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よくわかる 小学校・中学校 新学習指導要領全文と要点解説 (「新教育課程」ポイント理解シリーズ No.2)
 

 

 

 

 

小論文の初心者はどんなテキストがいいの!?(教採)

まずはこれらのテキストがおすすめ

今まで様々な小論文のテキストを試してきました。しかし、自分に合う合わないがあります。

 

そんな中でも「とりあえず」「初心者」には以下のものがオススメです。

教員採用試験 差がつく論文の書き方 2019年度 

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2月に出版されています。そのため、2019年2月になれば、来年度対応のものが発売されるでしょう。それまで待ってもいいかもしれません。

テーマ別で、非常にわかりやすいものです。とりあえず…というひとは、このテキストから始めると良いでしょう。

 

全試験対応! 直前でも一発合格! 落とされない小論文

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こちらはamazonでベストセラーになっています。それだけ売れている。ただ、逆に怖いところもあります。

「減点基準」が公開されているが、それだけを基準にするとそればっかりが気になってしまいがちです。良くも悪くも「個性」の無い小論文となってしまいます。すると、模範解答を覚えて書きました、はいどうですか、という小論文だと…どうですかね。合格点に達する試験もあるかもしれません。ただ、AO試験、大学推薦入試などでは厳しいかもしれません。教員採用試験も。

初心者には向いていますが、この本だけで試験まで勉強し続けるのは危険だと思います。「即効性がある」「これだけやればよい」というものは流行りがちですが、本質が落ちてしまっては元も子もありません。